ツアーを振り返って思うこと②

ツアーを振り返って思うこと、の続きです。
①はこちら

ツアーの2日目は、ドラムの二本松の故郷に福島県南相馬市にある岩屋寺にてライブ。
僕自身、こちらのお寺で演奏させていただくのは3回目。前回は震災前だったので今回またここにこれて感慨深いものがありました。

こちらの建物はあの地震にも耐え、以前そのままの姿でホッとしました。

この岩屋寺の日本建築に対するこだわりは半端じゃありません。みてください、この梁の美しさ。美しい立派な木々が贅沢に美しく使われています。

ライブは、これまた本当にたくさんの人に集まっていただき暖かく聴いていただき嬉しかったです。

このお寺の住職のお話では、この日のコンサートが震災後このお寺で行われた初めての有料のコンサートだったそうです。「それまではチャリティー、無料のコンサートばかりだったので今回はあえて有料にすることで、震災の『被災者である』という普通でない精神状態から『通常』に戻る第一歩になったような氣がします」という住職のこの土地に住む方々に対する熱い思いがお話から伝わって、なんともこちらも胸が熱くなりました。


赤とんぼもたくさん飛んでましたよ。

というわけで、我々も演奏しました。山田耕筰作曲「赤とんぼ」

この地で育った、二本松義史作曲の「花火」。

お寺のエネルギー、お客様のエネルギー、そしてバンドと演奏できる喜びで演奏中何回か涙出そうになりました。本当に素敵な1日でした。

震災後7年経って、未だに毎日、放射線量、また原発関連のニュースを放映しているのは福島県だけだそうです。この土地に来てみて、正直、まだまだ復興とは言いがたいこの土地が早く本当の通常に戻れるように、原発問題、復興援助の問題を継続して日本中そして世界中のみんなが忘れずに、自分の問題だと意識し、行動に移していくことが本当に必要だなと思います。本当に美しい土地なんですよ、福島!

UoUの今回のライブもあと一回を残すのみです!

阿部大輔